「自分を認めてあげましょう」と、よく聞くようになりました。
でも、なんかわからない。説明を読んでも、わかったようなわからないような‥。私もそうでした。
ここでは、そんなお悩みを解決すべく、心理学の本が好きで心理カウンセラーの資格も持つ立場から「自分を認める」をわかりやすく解説します。
なんとなくでもOK! 「自分を認めること」を、まずは理解しましょう!
「認める」という言葉の意味
よく「上司に認められた」「先生に認めてもらえた」などの言葉を聞くと思います。
この「認められた」と、自分を認めるの「認める」は、同じ意味なのでしょうか。
辞書を引くと、「認める」には4つの意味があります。
- ①目にとめる。存在に気づく。
- ②たしかにそうだと判断する。
- ③「正しい」「当然のこと」と受け入れる。許す。
- ④能力があると判断し、評価する。
さあ、上司や先生に「認められる」。これは何番の意味になるでしょう?‥‥正解は④ですね。仕事での頑張りやその人の特技などが「評価された」ことになります。
では、よく言われる自分を「認める」。これは何番の意味になるでしょうか?‥‥正解は③になります。
「自分を認める」ということは、「自分の存在そのものを受け入れる」ということです。自分にダメなところがあっても弱いところがあっても、「これが自分。これでいい。」と許せることなのです。
自分を認めるのが大切な理由
基本的に他人からは、
- 自分の行動
- 自分の特技
- 自分の持ち物
を褒められる(評価される)ことが多いと思いませんか? たとえば、
- 人に親切な行動をした
- 英語が得意
- 高級な時計やバッグを持っている
これらのようなことで、他人から「えらいね」「すごいな」などと認められる(評価される)と思います。
しかし、実際の自分は
- いつも人に優しくなんてできない
- 英語がペラペラなわけではないし
- 安物の洋服やバッグも多いのだけど
と思っていて、コンプレックスすら感じているかもしれない…。それでも「これが今の本当の自分。人から褒められなくてもいいんだよ。」と受け入れてあげる。それが「自分を認める」ことになります。
他人から「自分の存在そのもの」を受け入れてもらえたり評価されたりすることって、めったにないもの。家族や彼氏・彼女からでさえも、それが得られにくいケースもあります。
- 派遣社員など、スキルがなければ契約打ち切り
- 結婚・出産したとたん友達が離れていった
- リストラされたとたん離婚を求められる etc.
例を挙げればキリがないですね。
もし、自分のありのままの存在を認めてくれる家族や友人がいたら‥‥それは幸せでありがたいことなのです。
他人とは別れることができても、自分とは別れられませんよね。この先も、自分は自分と共に生きていくのです。
だからこそ、「自分は自分の味方でいる」「自分を認めてあげる」ことが大切なのだと思います。
「努力しなくてよい」のとは違う
今のままの自分でよいのだ。だからといって「何の努力もしなくてよい」のとは違うでしょう。
たとえば接客業で、お客様からのクレームが多かったとします。上司から注意を受けたのに「でもこれが今の自分」と、何の努力もしないのはどうでしょうか。
望ましいのは、「今の自分を認めた上で努力できる」ことではないかと思います。具体的には、以下のような感じでしょうか。
「今の自分はこうだ」と一度認める
→「でも少し上を目指して頑張ろう」と、努力をしてみる。
☆自分なりに努力した結果、クレームが減ったり自分なりの手ごたえをつかめたりしたら‥‥たとえ上司から褒められなくても、自分で自分を褒められる(認められる)。
※もし上司や先輩にコツを聞いたり自分で勉強・経験を積んだりしても、思うような結果が得られなかったら‥‥「結果が出なかった。でも自分は頑張った」と認めた上で、転職を視野に入れる。etc.
これはほんの一例ですが、「自分を認めながら生きていく」とは、こういうことだと思います。
上司に注意されれば、多くの人がマイナスな感情になるでしょう。
- みじめだな
- 悔しいな
- 向いていないのかな
これらのマイナス感情も、「自分はこう思っている」「今の自分はこうなんだ」と気づいて受け入れることが大切。それだけで、次のマイナス感情が出るのを防ぎやすくなるのです!
いったん冷静になれるので、「じゃあ努力をしよう」と前向きになったり、内容によっては「でも私は私のやり方でやればよい」と思ったりすることもあるかもしれませんね。
自分を全く認められないと…?
前述の例で、自分を全く認められない場合はどうなるのでしょう。まず上司から注意を受けた時点で
- 「自分はダメだ」と落ち込みすぎる
- 上司やお客様に怒りがこみ上げる
などのように、マイナス感情に拍車がかかったり、違う感情が出たりしやすくなります。
その結果「焦って努力して空回り」もしくは「そもそも努力する気がおこらない」こともあるかもしれません。
しかも、努力して思うような結果が得られればよいですが、そうでない場合、
- 自分なりに手ごたえはつかめても、上司から評価されなければ自分を認められない
- お客様からのクレームが少し減ったぐらいでは満足できない
- 自分の努力や頑張りを認めないまま、転職を考える
など、よい面を冷静に見ることができにくくなります。
思うような結果が得られた場合でも「上司やお客様に評価されなければ自分も評価できない」という感じになりがちですね。
でも「自分を認める」って難しい
自分を認めることが大切。そう思っても、すぐには難しいかもしれません。
私の場合も、若い頃、
- 「同世代の女子とは趣味が違う自分」を認めたくない → 無理やりその趣味をやめる
- 「ちょっと行動やしぐさが変な自分」を認めたくない → 無理やり普通っぽく振る舞う
- 「周りから評価されない自分」を認めたくない → 仕事で頑張りすぎる
ということがありました。これはほんの一部で、実際はもっとあったと思います。
今思えば、変わった趣味をもっていたっていい。行動やしぐさが少し変でも、迷惑をかけているわけではないのだし…。
けれども周りから孤立するのが怖くて、無理やり自分をつくっていました。誰かから評価されていないと不安で、どの仕事も頑張りすぎていました。
その結果は、以下のことを招きました。
- 心身ともに疲れ切る
- 「人生が楽しい」とは決して言えない
- 自分自身がイキイキしていない
あまりにも自分を認めることができないと、こうなりやすいと思います。
では実際に「自分を認められるようになるための方法」ってあるのでしょうか。
こちらの記事でご紹介していますので、ぜひ読んでみてくださいね。
この記事を最後までお読みいただき、ありがとうございました。
すごく勉強になります!ありがとうございます
記事をお読みいただき、またコメントをいただきまして、ありがとうございます。
今後も、少しでもお役に立てる記事を書けるよう、努力してまいります。