「この世の実体はない」を理解し、心をラクにするために利用しよう。

佳見 そら

打ち上げ花火のイラスト

仏教で「空即是色 (くうそくぜしき)」や「色即是空 (しきそくぜくう)」という言葉があります。

簡単に言うと「すべての物事は (=この世自体も) 実体 (本当の姿や正体) がない」という意味なのですが…。

イマイチつかみにくい (‘_’)

ここ100年ちょっとの間に、アインシュタインを始めとするすごい物理学者の方々のおかげで、科学的にも「この世の実体はない」ことが証明されてきていますが…。

なんとなく「そうなんだ」と思っても、腑に落としにくい ( ;∀;)

だって私はここにいるし、目の前にテーブルもパソコンもあるし。

ここでは、理解力ザンネンな私でも腑に落としやすかった「この世の実体はない」の考え方と、「心をラクにするための生かし方 (考え方)」をお伝えします☆

「この世の実体はない」を腑に落としやすくする考え方

私が理解しやすかった考え方は「人の心 (意識) の数だけ世界がある、だから実体がない」ということ。

すでに意味がわかる方は離脱しちゃってください‥(数秒間でもお読みいただきありがとうございました)。

同じ人でも、人によって存在が変わる

たとえば、中学生の頃「優等生」だったAさん。

  • 中学校の同級生から見れば「すごい人、憧れの人」
  • 高校時代のある友人から見れば「劣等感の塊みたいな人」
  • 大学時代のある友人から見れば「酒癖&男癖が悪い人」
  • 就職先のお店のお客さんから見れば「接客のプロ」
  • 30代の頃のママ友から見れば「普通の主婦、ママ友」
  • 50代のパート先の年下社員から見れば「感じのいいオバチャン」‥‥

たとえば、とある高齢の男性Bさん

  • 孫から見れば「優しいおじいちゃん」
  • 妻から見れば「イライラさせる存在」
  • 息子から見たら「感謝&憧れの存在」
  • 嫁から見たら「ムカつくセクハラじじぃ」
  • とある元部下から見れば「理想の上司」‥‥

どれが、本当のAさんなのか。どれが、本当のBさんなのか。

正解は、どれも本当のAさんやBさん。

  • 「見る人の感じ方」や
  • 「AさんBさんが誰とかかわっているのか」や
  • 「AさんBさんが所属している集団、比較の対象」

などによって変わりますし、年齢や環境によって変わるとも言えるでしょう。

「Aさん」「Bさん」という確実な実体があるのではなく、人の心の数だけAさんやBさんは存在していることになります (^-^)

また、たとえば Bさんの妻から見た Bさんは

  • イライラさせる存在。
  • でもたまに優しいところもあるし
  • 長年生活を支えてくれたことには感謝している。(まさか嫁にセクハラ発言をしているとは夢にも思ってない)

など、その人に対する印象は一つではありませんね。

地位・名誉・お金・仕事などがあって「すごい」と思う人も、それを失えばただの人。確実に言えるのは、誰もが「動物分類学上、霊長目ヒト科ヒト属の哺乳類 (goo国語辞書より) 」ということだけです。

同じ物でも、人によって感じ方が変わる

たとえば、打ち上げ花火を見た時。

  • ある人にとっては「癒される」「心が落ち着く」
  • ある人にとっては「ワクワクする」「テンション上がる」
  • ある人にとっては「イヤな過去を思い出すから大嫌い」
  • ある人にとっては「光が消えた後の煙が好き」
  • ある人にとっては「何も感じない」‥‥

確実に言えるのは、辞書に書いてある「火薬と金属の粉末を混ぜたものに火をつけて燃焼・破裂させ、音・光・色・煙などを鑑賞する物」ということだけ。

たとえば、50万円のヴィトンのバッグ

  • ある人にとっては「手が届かない」「憧れ」
  • ある人にとっては「欲しけりゃすぐに買える」
  • ある人にとっては「(強がりでなく) 好みに合わない」
  • ある人にとっては「(純粋に) 使いづらそうなバッグ」
  • ある人にとっては「(ブランドにもバッグにも興味がないため) ただのバッグ」‥‥

確実に言えるのは、辞書に書いてある「物を入れて持ち歩く袋・かばん」ということだけ。誰から見ても「すごい」「よいバッグ」なわけではないのです。

同じ出来事でも、人によって捉え方が変わる

同じような「つらい出来事」「ピンチな出来事」が起きても、どう捉えるかは人それぞれ。

  • つらい、苦しい、しんどい
  • 自分だけツイてない
  • 余計なことを考えず、やるべきことに集中するだけ
  • 何か意味があって起きたのだから、自分の「気づき」にしよう
  • ピンチはチャンス!ワクワクするぞ~ (と思う人が実在します)‥‥

「コロナ禍」という言葉が生まれてから、もうすぐ2年。

  • いつまで続くんだ、もう限界だ
  • どうしてこんなことになったのか、怒りしかない
  • もう明らめて、今ある小さな幸せや楽しみに目を向けていこう
  • つらい経験もしたが、そのおかげで自分がより幸せになる生き方や価値観を見つけられた
  • テレワークやリモート会議は、慣れたらラクでいい
  • 医療従事者の方々に対し、今まで以上に「すごい」「ありがたい」と感じる
  • イヤな飲み会がなくなったし、実は他にもいいことが多数ある‥‥

「つらい出来事」「コロナ禍」などは、ただそういう現実があるだけ。そこにどんな意味づけをするのか、何にどう感じるのかは、人の心の数だけあるわけです。

「この世の実体はない」を利用して心をラクに

人も物も出来事も‥‥ 人の心の数だけ「存在」「見え方」「感じ方」「捉え方」があるのなら。

この世の中自体も、人の心の数だけある、と言えることになります。

一人一人がそれぞれのフィルター (過去の経験・知識・好み・価値観・考え方など) を通して物事や世の中を見ており、「確実に定まった実体はない」というわけですね。

しかも量子力学 (量子論) では、すべてのモノ (人・物・出来事・水・空気・場所・人の言葉や意識など) が小さな小さな「素粒子」からできていることがわかっています。そう、皆ただの目に見えない素粒子☆

これらを十分に理解できなくてもいいや (;’∀’)

でも、自分の心がラクになるよう、利用しちゃいませんか?

たとえば、この世の実体はないのだから、以下のようにも考えられるわけです。

  • 何を言われても、気にしすぎる必要はない (その言葉は相手のフィルターを通し、相手がその瞬間にそう思っただけだから)
  • 物事や人への解釈や意味づけは、自分で自由にできるし、していいのだ
  • 高級な物も、価値がわからない人から見れば、ただの物
  • 憎い人や妬ましい人も、その人のその時の一部の姿。別の環境では違うかもしれないし、過去や未来もわからない
  • パートナーとのすれ違いや、他人との価値観や好みの違いも仕方ない、人の数だけ世界があるのだから。
  • 自分の嫌いな部分を、誰もがそう思っているなんてことはあり得ない
  • 「自分はこういう人間だ」と思うことも、ただの錯覚・思い込みに過ぎないのかも
  • 悩みも苦しみも問題も。自分がそう位置付けただけの話で、確固たる存在はない
  • 過去のつらい出来事も、夢の世界のことなのかもしれない
  • この世の中自体、実はバーチャルな存在なのかもしれない‥‥

すごく頭のいい学者さんではないので完全に腑に落とせなくても、ほんの少し「そうかも」と思えるだけで、悩んだり落ち込んだりを減らせる期待大ですよ (*´▽`*)

まとめ:見える世界は変えられる

この世に実体はない。人の心の数だけ世界があるのなら。

自分の心を清らかに整えることをすれば、生活全般も清らかに見えるということになる。脳でどう考えるかを選ぶことで心 (感情) が変わり、見え方が変わることも多々ありました。

それだけではない。量子力学・量子論により「そう見える」だけでなく「本当にそうなる」とも言えるのです!

私も、以前よりほんの少し心を整えられるようになり、その心で世界を見られるようになりましたが、断然こっちのほうがラクで楽しいです (*‘∀‘)

「大変な世の中になってしまった」「つらいことが起きてしまった」と嘆くのも自由ではあるのですが、自分の心を変える、整えることをしていけば、その見え方や自分の周りに起こる現実を変えていくことができるのです。

実体はないのだから‥‥。

最後まで目を通していただき、ありがとうございました。


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