「原因帰属理論」って、心理学用語で難しく感じるけど。
要は「どうしてそうなったのか」を推測する過程のこと。
たとえば、同じミスをしても
- あの人が邪魔したからだ
- すべて自分がいけないんだ
- 運が悪かっただけだ
など、思い浮かぶ「原因」は、人それぞれ~ (‘ω’)
原因帰属理論について詳しくわからなくても、具体例を見て少し理解し、上手に利用させてもらうことで、今よりも「心をラクに」「幸せに」生きることができます!
ここでは、原因帰属理論の具体例や、心をラク&幸せに生きるために利用する方法をお伝えします (^-^)
原因帰属理論を、具体例からさらっと理解
具体例と共に、原因帰属理論を簡単に説明します☆
自分が原因? 他人や環境が原因?
生きていれば、いろんなことが起こる。
- 成功、失敗、
- 上手くいくこと、イマイチなこと、
- スムーズに進むこと、進まないこと‥‥
また、他人の行動に「どうして、ああいう行動をするんだろう?」って思うこともある。
その原因を、どう推測しがちかは、人それぞれ。
原因帰属理論の中で一番わかりやすいのは「原因が自分 (自分の内側) にあると考えるのか」それとも「原因は他人や環境 (自分の外側) にあると考えるのか」ということ。
★具体例:家具の組み立てが上手くできなかった時。
➀自分のせいにする考え方
- もともとの自分の脳の気質が原因だ
- 自分が今まで努力をしてこなかったからだ
- 自分のやる気がないからだ
➁他人や環境のせいにする考え方
- 説明書がわかりにくいからだ
- 遺伝のせい、両親や祖先のせい
- 作業をする十分なスペースがないからだ
★具体例:母親の機嫌が悪い時。
➀自分のせいにする考え方
- 自分が何か悪いことをしたからかも…
- 自分の発言が気に障ったのかも…
- 自分のことが嫌いだからかも…
➁他人や環境のせいにする考え方
- きっと母親自身の体調不良だ
- 母親に何か悪いことがあったのかも…
- わがまま放題の父親のせいだろう
正確な原因はわからないことも多い。一つかもしれないし、複数組み合わさっているかもしれないし。でも人はどうしても、自分の脳のフィルターを通して「原因」を推測するものです。
タイプは8つに分けられる
原因帰属理論は、前述の「自分が原因か、他人や環境が原因か」の他に
- コントロールが可能な原因か、不可能な原因か
- 安定している原因か、安定しない原因か
を含め、それらを組み合わせた8つに分けられるとされます。
ウケるぐらい見にくい表ですが‥‥以下の通り (;’∀’)
自分が原因 | 自分が原因 | 他人や環境が原因 | 他人や環境が原因 | |
安定している | 不安定 | 安定している | 不安定 | |
コントロール可能 | ➀普段の努力・習慣づけ | ➁一時的な努力 | ➂教師の偏見 | ④他人からの助け・支え |
コントロール不可能 | ⑤能力・素質 | ⑥気分や調子 | ⑦課題が難しいか易しいか | ⑧運・見えない力 |
この表を元に、具体例を2つ挙げます。
★具体例:女性が男性に告白し、上手くいった「要因」を考える時。
- ➀普段から女子力を高める努力をしているから
- ➁告白する日にメイクに気合いを入れたから
- ➂恋愛心理学に詳しい友人のアドバイスのおかげだ
- ④いろんな友人知人が陰で支えてくれたおかげだ
- ⑤もともと自分は男性にモテるから
- ⑥その日は自分の心身が絶好調だったから
- ⑦相手はモテないし、女性に対する好みもあまりなさそう
- ⑧神さまが味方してくれたんだ!
➀➁⑤⑥のように考えられると人生が楽しそうだけど、人にひけらかしすぎると嫌われるかも。➂④⑧は「おかげさま」の気持ちが強く、人間関係が良好になりやすい+幸せな気持ちになると言えるでしょう。
★具体例:テストの点数が悪かった「原因」を考える時。
- ➀自分が日々コツコツと勉強をしていなかったからだ
- ➁前日にスマホばかり見ていたからだ
- ➂先生の教え方が下手だからだ
- ④隣の住民がうるさいのに、親が何もしてくれなかったからだ
- ⑤もともと自分はバカだし、何をやってもダメなんだ
- ⑥その日はたまたま調子が悪く、集中ができなかったからだ
- ⑦テストの問題自体が難しすぎたからだ
- ⑧まあ運が悪かったんだ
➂④⑦⑧のように、人や環境のせいだけにしていると、心はラクかもしれないけど自分の成長につながらない~ (/_;)
➀➁⑤⑥、特に➀と⑤は、そう思いすぎると自己否定や自責により幸せにつながらないかも。でも➀の場合は「今日からは勉強しよう!」と、意欲につながる場合もあります☆
原因をどう考えるかで、気持ちや行動が変わる
これらの具体例のように、成功や失敗の原因 (要因) をどう考えるかで、
- やる気やモチベーションが上がる、下がる
- 人間関係を上手く築きやすい、築きにくい
- 自分に自信が持てる、自責や自己否定をする
- ショックな気持ちが悪化する、和らげられる
- ネガティブになる、楽しく幸せな気分になれる
など、自分の気持ちや行動が変わってくるわけです!
何かが起きて、最初に思い浮かぶ原因は、コントロールのしようがないけれど。
その次に「原因をどう考えるか」「自分の中でどう調整していくか」は自分で選べます☆
日々の生活の中で、ちょっとだけ原因帰属理論を意識してみる。「原因を決めつけず」「上手くコントロールする」ことができると、心ラク楽、幸せにつながっていくのです (*´▽`*)
原因帰属理論を利用して、ラク&幸せに生きる方法
ということで、具体的な方法を 3つ考えてみました。
「自分でコントロールできること」だけ考える
たとえば、失敗の原因を考える時に、
- 生まれつきの気質や能力がないから
- その日の調子が悪かったから
- 課題が難しかったから
- 運や神さまが味方してくれなかったから
などと悔んでも落ち込んでも、どうにもなりません。
これらは、もう今となってはどうしようもないこと。「悔しい」も「落ち込む」も、湧いてしまう感情は仕方ないけど、ずーっとネガティブ感情では幸せじゃないよね (/ω\)
それよりも、自分でコントロールできることにエネルギーを注ぐ方が、幸せだと思います。
たとえば、
- 次は結果が出せるよう、何かをする習慣をつけたり、環境づくりをしたりする
- 自分の気分や体調を、なるべくいい状態に保てるよう、努める
- 今よりさらに行動する、自分の課題のレベルを下げるなどを考える etc.
どんなことにも言えますが、自分でコントロールできることは、何らかの行動や対策ができます。
でも世の中にはコントロールできないことも多く、それについては「できることだけをし、あとは必要以上にネガティブにならない」方が、ラクで幸せに生きられます。
よかったら、以下の記事も読んでみてください☆
自分でコントロールできないこととできることを区別し、心をラクに。 | 気にしない自分をつくろう!〜ラク楽イキ生きブログ〜 (kinisinai-jibun.com)
自分のタイプを知って調整する
原因を考える際、いろんな自分の「癖」があると思います。
たとえば、
- 悪い出来事は「自分のせい」、いい出来事は「他人の力」や「運・環境がよかったから」と考える
- 悪い出来事は「人のせい」、いい出来事は「自分がすごいからだ」と考える
- 自意識過剰気味で、なんでもかんでも「自分のせい」「自分の力だ」と考える
- 「あれが原因かな?」「これが原因かな?」と考えすぎてしまう
- 原因を全く考えない etc.
そういう、原因を考える時の自分の「癖」「傾向」を知ることから始めよう!
実際にやってみると楽しいし、周りの人の「原因を考える癖や傾向」も見抜きやすくなりますよ (^-^)
知ることができたら、あとは調整するだけ。たとえば
- 何でも自分のせいにしがちな人は「あっ、自分のせいだけではないのかも」と考える
- 何でも他人や環境のせいにしがちな人は「自分のせいでもあるのかもしれない」と考えてみる
- 原因を全く考えない人は、さらっとでも原因を考えてみる etc.
儒教における「中庸」、禅の「バランスが大切」という教えなど、「偏り過ぎない方がいいよ」ということは昔から伝えられていますね。
自分の癖や傾向と反対の考え方を取り入れることで、
- 心がラクになったり
- 周りの人とうまくやっていけたり
- 自分の気づきや成長につながったり
していきます (^-^)
特に、すぐに「自分のせい」と思う方は、つらいことでしょう。
ぜひ以下の記事も読んでみてください (長いので斜め読みで…) 。
自分を責める癖がつらい…心がラクになる考え方や方法を見つけよう | 気にしない自分をつくろう!〜ラク楽イキ生きブログ〜 (kinisinai-jibun.com)
さまざまな角度から物事を見る
原因を考える時、一つの原因に決めつけすぎる人もいると思います。
たとえば、
- オシャレな人が遅刻したら「どうせメイクに時間をかけてたんだろ」
- 視聴率が低い番組は「つまらないからだろう」
- 健康診断の結果が悪かったのは「運動していないからだ」etc.
繰り返しになりますが、原因は一つではないことも多いもの。
さまざまな角度から原因を考えた方が、
- 人を思いやれることにつながったり
- 自分の「好き」「楽しい」を見つけられたり
- 適切な行動や対策につながったり
するケースもあります。
でも原因を深く考えたり、あれこれ考えすぎたりすると、脳が疲れるので…。さらっと考えることをオススメ。 (原因を考えるのが楽しいならOK)
原因を考えすぎる癖がある方は、以下の記事をどうぞ。
すぐに原因を考えて疲れる人が、少しラクになるかもしれない記事。 | 気にしない自分をつくろう!〜ラク楽イキ生きブログ〜 (kinisinai-jibun.com)
まとめ:少しだけ生活に取り入れてみない?
原因帰属理論を具体例と共に説明し、心のラク&幸せのために利用する方法をお伝えしてきました。
難しく考えすぎず、思い出した時にさらっと取り入れてみませんか?
今よりほんの少しでも、皆さまの「心ラクハピ度数」が上がると嬉しいです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。